ー 2022年4月の記事です ー
■海明けで入荷が増えてくる 旬の毛がに
本サイトの「毎年の事ですが、4月1日といえば・・・」の記事でお話しした内容でもありますが、
「海明け(うみあけ)」ということば、北海道以外の方で聞いたことがあるでしょうか?
北海道の冬と聞いて思い浮かべるのは何でしょう?雪まつり・流氷・白い恋人?
真冬の風物詩として有名な流氷が、北海道の東側オホーツク海に流れ、海が流氷に閉ざされること、それを流氷接岸といいます。その「流氷接岸」とは、読んで字の通り流れてきた流氷が浜・岸そして海を埋め尽くすことをいいます。そうなると漁に出れないのです。
早いところでは根室で12月下旬ごろ、羅臼ではおそくとも2月上旬ごろに氷に閉ざされます。
そして、春になり、オホーツク海の流氷がだんだんと沖に遠ざかり、船が航行できるようになって最初の漁に出られるようになった日のことを「海明け」といいます。
それは、だいたい3月中旬ごろ各地から「海明け宣言」として出されます。
海明けのオホーツク海の魚は1年を通して特に旨いといわれています。厚い氷に閉ざされ厳寒の中をお魚たちは数か月氷の下で我慢しなくてはなりません。その間に脂をためこみうまみが凝縮されるのらしいのです。
■おいしい海明けの毛がにの見分け方
さて、本題の「毛がに」ですが、
オホーツク海の魚類の中では、いつもおいしいのですが、特にこの時期がうまいのです。
今年は3月18日に初水揚げがあったといいますから例年並みなのでしょうか。このころ水揚げされる毛ガニのことを「海明け毛がに」と呼ぶそうです。
スーパーマーケット各社もオホーツク海の海明けで一気に毛がにの入荷が増えてきましたね。
チラシ広告でも見かけるようになりました。
ぜひ、おいしそうな毛がにを選びましょう。
そのためにはここで、①②その種類と、③見分け方を確認しておきましょう。
①毛がにの種類(その1 流通・販売形態)
- チルドボイル毛がに・・・茹でてから冷凍せずに冷蔵で輸送・販売されているもの。海明けなどの旬の時期はこの「チルド」がうまい。ドリップが少なくうま味を感じる。しかし日持ちしない。
- 冷凍ボイル毛がに ・・・茹でてから冷凍し、冷凍流通・冷凍販売しているもの。旬の時期以外では特に真冬、年末年始お正月向けは圧倒的にこのタイプ。冷凍なので保存はきくが解凍するとドリップが出てうま味が逃げる。概して年末の方が値段はお高い。
- 生(活=カツと読みます)がに・・・茹でてないものなので、自宅で茹でなければならない。価格は安い。
②毛ガニの種類(その2 生態)
- 堅ガニ(かたがに)・・・字の通り甲羅が堅い。逆の意味の若ガニよりも実入りが良くおいしい。
- 若ガニ(わかがに)・・・脱皮したて。軽く甲羅を押すとへこむ。実入り悪い。値段が安い。
③おいしい毛ガニの見分け方 3点
ここが最大のポイントです。
- 手に持ってずっしりと重いもの。同じ値段でも重さが若干違う時があります。それは、毛ガニは
4キロの箱に入ってきますが、箱の値段÷何杯入っているか=かに1杯の値段 なのです。
工業製品ではありません、選別されてるとはいえ誤差あるのです。 - ずばり、オレンジ色のもの。生きているときの鮮度と実入りがいいものは、茹でると鮮やかなオレンジ色になります。黒っぽい斑点や全体的にこげ茶色かかったものはその逆になりますから要注意です。
- もちろん冷凍してないもの。
■毛ガニ まとめ
おいしい毛ガニは、チルドで重く、オレンジ色のものです。
スーパーマーケット各社いろいろなサイズを出してきています。買いやすい値段、それでいて重く、オレンジ色のものを探してください。
探すのって楽しいですよね。
冷凍毛ガニについては、▼こちらの記事を参考に