■サンマ初水揚げ 初日は 今年も高値(道新記事より)
【根室】道東沖サンマ漁の主力となる、棒受け網漁の初水揚げが18日早朝、根室市の花咲港であった。小型船(10トン以上20トン未満)1隻が約260キロを水揚げしたが、小型船の初水揚げとしては昨年の3隻計3・1トンの1割未満にとどまった。浜値は、昨年の初水揚げより8割近く高い過去最高の1キロ5万4千円となった。
午前6時半ごろ、花咲港に帰港した第55錦隆丸(19トン)がサンマを氷詰めした発泡スチロール箱36ケースを水揚げ。漁労長の北見瑛二さん(36)は「予想より少量だったが、水揚げできて良かった。今後の漁獲に期待したい」と話した。
昨年の道東沖サンマ棒受け網漁の初水揚げの競りは、最高値が厚岸漁港で1キロ3万240円、花咲港で9504円だった。今年7月に釧路であった流し網漁の初水揚げは過去最高の1キロ6万6960円。市場関係者は「今回の高値は不漁を危惧する中でのご祝儀相場の面もある」とみる。
錦隆丸は根室沖約1500キロの公海で操業。日ロ関係の悪化により、ロシア主張の排他的経済水域(EEZ)は一部のみ通過する遠回りルートを選んだ。ロシア側の臨検はなかった。
今月10日に解禁された小型船は、今季39隻が出漁を予定。ただ、低水準の資源量に加え、燃料代がかさむこともあり、17日時点の出漁は1隻にとどまっている。(川口大地)
出典:北海道新聞 2022年8月19日(金)朝刊記事より
■旬の味覚 秋のサンマ
本来庶民の味覚・味方のはずのサンマがいつからでしょう、ずっと高いままです。
漁も少なく、サイズも小さく、今年も間違いなく高値でしょう。
過去、旬の頃にはほどほど大きいものが、1尾100円というのが相場でした。しかし今では、小さ目サイズで2尾398円ほど、大きいものになると1尾398円、走りの頃は500円を超えるという、もはや高級魚の部類です。
■サンマの大きさ(サイズ)って?
スーパーマーケットに行くと、サンマのパックには、Lサイズのシールが貼ってあったり、貼っていないものもあったり、発泡スチロールの箱ままばら売りしてあったり、また切ったり開いたりの加工物と、色々出てきます。
スーパーマーケット(お店)の基準にもよりますが(JAS基準などはありません。お店が決めてます)、Lサイズと表現しているものはお店の中の在庫で一番大きいサイズ。
相対基準です。
漁場が近くなって最盛期になればなるほど大きいものも小さいものの入荷も増えますので、以前LサイズだったものはそのままLサイズっていうことにはなり得ません。Lサイズはどんどん大きくなります。並があるからLがあるのです。
最盛期であると仮定すると、最も大きなものは1尾200g以上長さで35センチほどとなります。これ以下がMサイズだったりサイズ表記の無い並サイズとなります。
並サイズ | Lサイズ | |||
走りの頃の重さ | 100g | 130g | ||
旬の最盛期の頃の重さ | 130g | 200g |
■サンマの箱にはサイズのヒントが⁈
ちなみにサンマの箱って4㎏が基準です。その箱に何尾入っているかが入り数です。割り算です。その入り数によって値段が変わります。入り数が少ないものは大型サイスで価格も高い。入り数が多いものは小さいサイズで価格も安い。
旬を迎え店頭にばら売りが出てきたら、こっそり箱の横を見てみてください、20だったり30だったり35や37と書いてあるはずです。それが入り数(サイズ)です。箱の数字が小さいと大きいサイズ、数字が大きいと小さいサイズです。でもお店が箱を使いまわししていると無効ですが。
■鮮度の見分け方は?
- 口の端に少し黄色みが入るのですが、その色がしっかりしているもの
- 持った時にシャキッとしているもの。尻尾をもって立つものはお刺身可
- だら~ンとだらしなものはダメ
- おなかやお尻が割れている・裂けているものはもってのほか
- 体表に穴を開け出ている黒くて長いものはサンマヒジキムシという寄生虫、取り除きましょう
また漁場が遠いともちろん鮮度も落ちます。逆に漁場が近いと鮮度の良いサンマが入荷します。お刺身生食になるようなサンマは漁場の近いものに限られます。
■お刺身・生食にするときは?
走りの頃・終わりの頃は漁場が遠くお刺身生食に向きません。脂ものっていません。
また、もちろん鮮度点検です。しっかりとしているものを選びましょう。
できればお店で「刺身用」「生食可」などと選別され印字・シールなどで表現されているもの。
生食可能のブランドサンマもあります。
- 真水の流水で表面のウロコを良く落とす
- 頭・内臓を取り除き真水の流水でよく洗う
- 3枚卸しにする
- 身を上に皮を下に置き、尻尾の方から逆刃の包丁を当て皮を取り除く(頭側から手でもむけます)
- 銀皮に飾り包丁を細かく入れる
- 厚さは2ミリほどに切る(引き切りよりも削ぎ切りで)
上記5・6はアニサキス対策です。アニサキスは加熱・冷凍で死滅しますが、生食は注意しましょう。ちょっとでも包丁で傷をつけると死にますのでそのための飾り包丁と削ぎ切りです。
■サンマ初水揚げ まとめ
今年も高値なのでしょうが、
ぜひ漁模様が改善して脂ののった大きいサンマを食べたいものです。